「自分に向いている職業って何かなあ?」
「向いている職業ってどうやって探すの?」
こんな疑問を解決します。
自分に向いている職業とは一体何でしょうか?
多くの人がこの問いに悩むことがあるでしょう。
本記事では、自己理解の重要性や「Will、Can、Mustの法則」などを通じて、自分に最も向いている職業を見つける方法について考えていきます。
日本の労働環境の現状や、適職を見つけるための具体的な手法についても触れながら、あなたが充実した職業生活を送るためのヒントを提供します。
今回の記事の流れです。
本記事では、まず「向いている職業に就いている状態とは?」について考えます。
ここでは、自分に向いている職業の定義やその状態、日本の会社員のやる気の低さとその原因について説明します。
次に、「自己理解の重要性」について解説します。
多くの人が働き方に悩む原因として自己理解不足が挙げられます。自己理解の定義とその重要性を詳しく説明します。
続いて、「Will、Can、Mustの法則」について紹介します。
この法則の概要や具体的な事例、特に重要なWillの要素、そしてこれらの見つけ方について解説します。
その後、「マズローの欲求段階説と適職の探し方」に触れます。
マズローの欲求段階説を解説し、自分の現状を理解し自己実現のために必要なことを探ります。
最後に、「上記以外の適職を探す方法」として、プランドハプンスタンス理論とジョブホッパーのメリット・デメリットについて解説します。
これらのテーマを通じて、あなたが自分に最も向いている職業を見つけるための方法を考えていきます。
- 自己理解を深めることが重要
- Will、Can、Mustの法則を活用して適職を見つける
- 自分の現状とマズローの欲求段階説を照らし合わせる
- プランドハプンスタンス理論を活用し、多様な経験を積む
- ジョブホッパーのメリットとデメリットを理解する
- 自分に向いている職業が分からずに悩んでいる人
- 職業選択やキャリアの方向性について考えたい人
- 自己理解を深めて、仕事に対する満足感を高めたい人
- 日本の労働環境について興味がある人
- 新しい働き方やキャリアの選択肢について学びたい人
それでは、本編の解説に行きます。
向いている職業に就いているとは、どんな状態?
そもそも自分に向いている職業とはなんでしょうか?
自分に向いている職業に就いている人はどういった状態なのか考えてみましょう。
自分に向いている職業に就いている状態とは……
仕事に対して情熱を持ち、
日々の業務を楽しむことができている状態
です。
他には……
自分の強みやスキルを最大限に活かし、
成長を感じられる環境にいる状態
です。
さらに……
仕事によって得られる満足感や達成感が高まり、
ストレスが少なく、充実した生活を送ることができている状態
です。
こんな状態で仕事ができている人は自分に向いている職業に就いているといえるでしょう。
しかし、ちょっと待ってください。
周りを良く見渡してください。
こんな人いますか?
周りを見渡すと愚痴や不平、不満ばかりを口にしている人が多いと思いませんか?
日本の会社員は諸外国に比べ圧倒的にやる気が低い
オランダのランスタッド社の調査(2019年公表)によると、日本は「仕事に対して満足」と回答したのは42%で、34カの国と地域の中で最下位でした。
アメリカのギャラップ社の調査(2023年公表)によると、「熱意あふれる従業員」と回答したのはわずか5%で、日本は125カ国中最低でした。
- 原因は断定できませんが、
- 長時間労
- 働過度なプレッシャー
- 上司との関係性
- ワークライフバランスの欠如
などが挙げられます。
これらの要因がストレスを増大させ、モチベーションを低下させる原因となっています。
そこで日本は、働き方改革を推進。2016年には職業能力開発促進法に規定されてキャリアコンサルタントを国家資格としました。
私も取得しました!
今、日本の働き方が大きく変わろうとしているのは皆さんも感じているのではないでしょうか。
なぜ多くの人が働き方に悩むのか
なぜ多くの人が働き方に悩むのでしょう。
それは、自己理解不足が大きな原因の一つです。
自分の強みやスキル、価値観を十分に理解していないと、どのような仕事が自分に合っているのかを判断するのが難しくなります。
自己理解とは、自分自身を深く知ること
自己理解とは、一言で言うと、自分自身を深く知ることです。
「わざわざ自分のことを知る必要なんてあるの?」
こう思う方もいるかもしれません。
しかし、「自分のことは自分が一番わかっている」というのは大間違いです。
たいてい自分のことはよくわかっていません。
自分では当たり前と思っていたことが、そうではないということに気づくことが重要です。
自分に向いている職業とはなんなのか、これから考えていきましょう。
向いている職業に就きたいという人間の欲求
「向いている職業に就きたい」とは誰でも一度は思うことでしょう。
人間の欲求の一つとも言えます。
欲求を理解するために、ここではマズローの欲求段階説について解説していきます。
マズローの欲求段階説とは?
マズローの欲求5段階説とは、アブラハム・マズローによって提唱された、人間の欲求を5つの段階に分けて階層的に整理した理論です。
以下がその5段階です(一番下から)
- 生理的欲求: 食事、飲み物、睡眠など、生存に必要な基本的な欲求。
- 安全の欲求: 身の安全や安定した収入、健康など、安心して生活するための欲求。
- 社会的欲求: 愛情や所属感、友人や家族とのつながりなど、社会的な関係を求める欲求。
- 承認欲求: 他人から認められたい、尊重されたい、自己評価を高めたいという欲求。
- 自己実現欲求: 自分の可能性を最大限に発揮し、自己成長や達成感を追求する欲求。
自分に向いている職業とは、ここでいう自己実現の部分になります。
マズローの欲求段階説は、下の承認欲求が満たされていないと、それよりも上の欲求を満たすことは難しいとされています。
例えば……
例えば、ある人が生理的欲求(食事や睡眠など)や安全の欲求(住居や健康など)が満たされていない場合を考えてみましょう。
この人は、まずはこれらの基本的な欲求を満たすために時間とエネルギーを費やす必要があります。
そのため、社会的欲求(友人や家族との関係)、承認欲求(他人からの評価や尊重)、自己実現欲求(自己成長や達成感)に集中することが難しくなります。
例えば、経済的に不安定な状態にある人は、日々の生活費を稼ぐために必死になり、友人との交流や自己成長を考える余裕がなくなることがよくあります。
結果として、この人は自己実現の段階に到達するためのステップを踏むことができず、充実した職業生活を送ることが難しくなるのです。
安全や健康が確保されていない状態では自分がどうなりたいということが考えにくいのは当然です。
自分に向いている職業を探す=自己実現とするのであれば、
自己実現より下位の欲求が十分満たされている状態である必要がある
ということです。
まずはマズローの欲求段階と自分の現状を照らし合わせて、自分がどの状態にあるのか、自己実現を考える状態かどうかを考えてみましょう。
will,can,musutの法則
「Will、Can、Mustの法則」とは、仕事やキャリアの選択において考慮すべき三つの要素を意味します。
will,can,mustの法則の概要
自分自身がとても充実して働ける状態を探したり確認するのにwill,can,mustの法則を使うことがあります。
図にするとこうなります。
順番に解説していきます。
Will「やりたいこと」「意思」
自分がやりたいこと、興味があること、情熱を持って取り組めることを指します。
これが強いほど、仕事に対するモチベーションや満足感が高まると言われています。
Can「できること」「能力」
自分ができること、持っているスキルや経験、得意なことを指します。
これが高いほど、仕事のパフォーマンスが良くなり、成長を感じることができます。
Must「やらなければならないこと」「必要性」
社会や市場が求めていること、組織や仕事において必要とされることを指します。
これに合致するほど、仕事の需要が高まり、安定したキャリアを築くことができます。
この三つの要素が交わる部分が、自分に最も向いている職業やキャリアの選択肢となります。
事例紹介
ここで事例を紹介します。
以前こんなクライエントの方がいました。
その方のWillは「料理」で、昔から食べることが好きで、自然と料理を作ることも好きになったそうです。飲食店で働いていましたが、今一つやる気が出ない状態でした。
その方の得意なことを探すと新人に指導するのが得意なことがわかりました。その方のCANは「教える」ことだったのです。
しかし、飲食店で「教える」ことは多くの業務の一部分でしかありません。
私はその方に料理教室の講師を提案しました。
より話を伺っていくと、その方は、得に結婚したばかりの夫婦で、妻が夫に料理を作ることに素敵な価値観を持っていらっしゃったので新婚夫婦限定の料理教室を開催することになりました。
特に重要なwill
このようにwill,ca,mustが重なった部分の仕事ができると人は充実して働くことができるとされています。
三つの要素すべてが重要ですが、特に「Will(意思)」が重要です。
なぜなら、自分がやりたいことや情熱を持って取り組めることが最もモチベーションや満足感に繋がるからです。
「Will」が強ければ、困難な状況でも継続して努力する力が湧き、長期的に見ても充実した職業生活を送ることができます。
「Will」は価値観に強く関係しています。
will,can,mustの見つけ方
それではwill,can,mustの見つけ方について解説していきます。
Willの見つけ方
Willはあなたの価値観です。
価値観の見つけ方については大きく分けて2通りあります。
それは……
- 用意されたものの中から自分にあてはまるものを探していく方法
- 質問に自由に回答して価値観を見つける方法
の2つです。
順番に解説していきます。
用意されたものの中から自分にあてはまるものを探していく方法
一つは、あらかじめ用意されたものの中から自分にあてはまるものを探していく方法です。
例えば……
- 成長: 自分自身が成長し続けることを重視します。
- 安定: 安定した環境や収入を大切にします。
- 挑戦: 新しい挑戦や困難な課題に取り組むことが好きです。
- 協力: 他人と協力して目標を達成することに喜びを感じます。
- 創造性: 創造的な活動や新しいアイデアを出すことが重要です。
- 貢献: 社会や周囲の人々に貢献することを大切にします。
- 自由: 自由な働き方やライフスタイルを求めます。
- 報酬: 高い報酬や金銭的な成功を追求します。
このような用意された価値観から自分にあてはまる価値観を探していく方法です。
こちらは、別の記事で詳しく解説していますので興味のある方は是非ご覧ください。
※申し訳ありません。ただいま準備中です。
質問に自由に回答して価値観を見つける方法
もう一つは、質問に自由に回答して価値観を見つける方法です。
例えば……
「あなたが、ついイラっとしてしまうときはどんなときですか?
イラっとしてしまうのは自分の価値観とは真逆のことをされてしまっているからかもしれません。
例えば……
他人のプレゼンテーションを見て……
「すごくわかりにくくてイラっとするな!」
と思う方は、「わかりやすく説明する」という価値観があるかもしれません。
あなたがイラっとしたときは自分の価値観を発見するチャンスなのです!
と、このように質問に答えながら自由に答えていく方法です。
こちらも過去の記事で詳しく解説していますので興味のある方は是非ご覧ください。
canの見つけ方
canはあなたの得意なことです。
「得意」とは……
自然としてしまう癖のようなもの、
やっていて苦ではないもの
こういったものです。
よく質問間違われるのが……
「〇〇は好きだけど、自分よりうまい人はもっといるし……。」
というように自分のcanを他人と比較してしまう方がいます。
これは間違いです。
大事なことを言います。
canは、「うまいへたではありません。」
もう一度言います。
canは、自然としてしまう癖のようなもの、やっていて苦ではないものです。
例えば……
- 誰からも頼まれてないのに片づけをしてしまう
- メモ書きなのにすごく丁寧に書いてしまう
- つい隣の人に話しかけてしまう
などです。
canの見つけ方はこちらの記事で解説していますので興味のある方は是非ご覧ください。
※申し訳ありません。ただいま準備中です。
mustの見つけ方
mustは、やらなければならないこと。
環境による影響が大きいです。
仕事の内容、業務形態、立場や役割等会社から求められている部分でもあります。
「よくわからない…」
という場合は、就業規則や上司に確認するのも良いかもしれません。
will,can,mustが重なる仕事を探してみよう。
このwill,can,mustが見つかったら色々な組み合わせを試してみて3つが重なる仕事を探してみましょう。
そこに自分に向いている職業のヒントがあります。
まずはwill×canをさがしてみましょう。
will×canは、あなたの強みになります。
「なかなか見つからない」
「よくわからない……」
といった方は、キャリアカウンセリングを受けるのもオススメです。
キャリアカウンセリングは、個人が自身のキャリアや職業に関する悩みや質問に対して専門的なアドバイスやサポートを提供するプロセスです。
キャリアカウンセラーは、クライアントの自己理解を深め、キャリアの目標を明確にし、それに向けた具体的な行動計画を立てる手助けをします。
これにより、クライアントは自身の強みやスキル、価値観を理解し、最適なキャリアパスを見つけることができます。
こちらのサイトでは無料でカウンセリングを受けることができるのでかなりおすすめです。
無料相談はこちらから上記以外の適職を探す方法
今までの解説を聞いてみて……
よくわかんないよ。もういいや。
と思った方も安心して下さい。
will,can,must以外に適職を探す方法や適職について解説したいきたいと思います。
内容はすごくシンプルです。
「適職というか成功したい……」という方へ
「向いている職業というか、お金持ちになって成功したいんだよね」
という方。
プランドハプンスタンス理論(Planned Happenstance)というのがあります。
プランドハプンスタンス(Planned Happenstance)理論とは?
プランドハプンスタンス(Planned Happenstance)理論とは、計画的偶発性理論とも呼ばれ、キャリア形成において予測不可能な偶然の出来事や出会いが重要な役割を果たすという考え方です。
すなわち、計画を立てることだけでなく、積極的に様々な機会や人との出会いを求め、それらを活用することでキャリアの可能性が広がるとされています。
この理論を提唱したジョン・クランボルツは、キャリア形成を単なる計画的なプロセスではなく、偶然の出来事や機会を積極的に受け入れ、それを活用することで成り立つものと考えました。
例えば、新しい人と出会ったり、予期せぬプロジェクトに関わることが、結果的にキャリアに大きな影響を与えることがあります。
実際に富裕層の方々の性格的特性を調べたようです。
プランドハプンスタンス(Planned Happenstance)理論のポイント
プランドハプンスタンス(Planned Happenstance)理論の大きなポイントは5つあります。
これらは成功するためのビッグファイブと呼ばれる要素ともいわれています。
- 好奇心: 新しいことに興味を持ち、積極的に学び続ける姿勢。
- 持続力: 困難や失敗に直面しても諦めずに挑戦を続ける力。
- 柔軟性: 変化に適応し、新しい状況や環境に柔軟に対応する能力。
- 楽観性: 前向きな態度を持ち、成功の可能性を信じ続けること。
- リスクテイク: 安全圏を出て、新しい機会や挑戦を受け入れる勇気。
これらの要素を持つことで、計画的偶発性を活かし、自分のキャリアを豊かにすることができます。
つまり……
積極的に色々な人と出会い、色々なことに挑戦してみるということです。
あまり細かいことを考えたくない人、計画することが苦手な人は、とにかく他人との積極的な交流や挑戦が、成功を導くこともあるかもしれません。
まとめ
この記事では、自分に向いている職業を見つけるための方法について詳しく解説しました。
まず、マズローの欲求段階説を用いて、自己実現に達するためには基礎的な欲求が満たされている必要があることを確認しました。
また、Will、Can、Mustの法則を使って、自分の意思、能力、必要性に基づいて職業を選択する方法も紹介しました。
さらに、計画的偶発性理論(プランドハプンスタンス理論)を通じて、予期せぬ機会や出会いを活かすことでキャリアの可能性を広げるアプローチも取り上げました。
最終的に、自分に最も向いている職業を見つけるためには、自身の価値観やスキル、環境をしっかりと理解し、様々な機会を積極的に追求することが重要であると結論づけました。
参考になれば幸いです。